プロジェクトポートフォリオマネジメント【project portfolio management (PPM)】...プロジェクトポートフォリオ管理、PPM

プロジェクトポートフォリオの要素を分析、優先順位付け、管理するための一連のツールであり、方法論、戦略のこと。

プロジェクトポートフォリオマネジメントは、プロジェクトの価値を正確に見極め、戦略的重要性、リソースの相対的な使用、実収益と予測される収益性を評価し、適切な配分と実行・廃止の決定を行うことを第一目的としています。

第二の目的は、既存リソースの最適な使用を確実にし、作業成果物とプロセスを活用、リスク・コスト・制約のバランスを取り、キャパシティとリソースのニーズを予測し、戦略的目標達成を実現する方法でプロジェクトをまとめ、順序付けることです。

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プロジェクトプロポーザル【project proposal】...プロジェクト提案書、企画提案書

まだ計画段階にあり、人員配置もされていないプロジェクトのこと。 プロジェクトプロポーザルには、アイデアプロジェクトとアイデアキャンペーン(将来のプロジェクトの新しいアイデアを生むことを目的とするプロジェクトやキャンペーン)も含まれます。

プロジェクトポートフォリオ【project portfolio】  

"組織の戦略目標を達成するために一括管理される一連のプロジェクトプロポーザル、プロジェクト、プログラム、サブポートフォリオ、オペレーションの総称。

例えば、「炭素排出量を削減する」というビジネス目標を持つエネルギー分野の企業があるとします。その場合、 この企業のポートフォリオには、「太陽エネルギー生産の効率改善」といったサブポートフォリオや、「輸送ルートの合理化」などのプロジェクトが存在します。

ポートフォリオを定義することで、プロジェクトを多く抱えた組織であっても、現在・未来のプロジェクト全体を見渡す視点を獲得でき、戦略目標の達成に最も役立つであろうプロジェクトに対して優先的にリソース配分することが可能になります。"

 

プロジェクトマネジメントオフィス【project management office (PMO)】

プロジェクトマネジメントプロセスを標準化し、会社全体のリソース、ベストプラクティス、ツール、技術の共有を支援する組織内のユニットまたは部門のこと。

成熟度に応じて、PMOはシンプルなサポートサービス(管理サポートとベストプラクティスの共有)、主要プロジェクトのパフォーマンス要素とメトリックスに関する専門知識(推定、スケジューリング、リスク管理、品質保証など)を提供し、コンサルタント兼プロジェクトマネージャーに対するアドバイザー(人事やフィードバックに関連する問題を含む)として機能します。また、最も高度なケースでは、戦略的およびパフォーマンス関連の意思決定において重要な役割を果たすこともあります。

 

リーンソフトウェア開発【lean software development (LSD)】...リーン開発、リーン・ソフトウェア開発、リーン開発手法

ソフトウェア開発における効率的な管理原則や手法の応用ソフト/プログラム。リーンソフトウェア開発はアジャイルアプローチの一部と考えられており、1つまたは複数の他の方法と組み合わせて使用されることが多くあります。

リーンソフトウェア開発は、シンプルさと経済の原則(無駄の排除、迅速な提供)、プロジェクトの全体的な統合感(完全性と品質の確保、全体の最適化)、継続的な学習と改善(短いイテレーション、継続的なテスト、チームとユーザーからのフィードバックを使用)、(コミットメントの遅延とフィードバックの迅速な統合による)不確実なリスクの低減、(チームメンバーに権限を与え、顧客を中心的な位置づけにする)人に重きを置いた主義で成り立っています。

ロードマッピング手法【roadmapping】...目標達成技術
 

複雑な問題の全体像構築を目的として、長期的なニーズに対応するためにとられ得るあらゆる方法をマッピングする、視覚的な計画手法。

ロードマッピングの極めて柔軟な性質上、2つのロードマップが同一になることはありませんが、両者は長期および短期のニーズ、ドライバーの変更、内部および外部の制約、パフォーマンスターゲットなど、同じ要素を共有します。

ロードマッピングは、企業(または業界)が急速な技術的変化、破壊的な競争、業界を超えたパートナーシップに直面した際、とりわけ役立ちます。最終結果に影響を与える得るすべての重要な要因と目標を可視化し、より効果的に、ビジネスに適う意思決定することができるのです。

 

リソースマネジメント【resource management】...工数管理、人員計画、リソース管理、配員計画

PPMにおけるリソースマネジメントとは、プロジェクト、プログラム、ポートフォリオにおけるリソースを割り当てるために用いられるツール、戦略、手法の総称です。 リソースには、従業員のスキル、予算、在庫、技術的インフラ、生産リソースなどが挙げられます。

キャパシティプランニングは組織全体に関与して、高位置からリソースを考えますが、リソース管理は、より小さな範囲(プロジェクト、プログラム、ポートフォリオ)で積極的に管理します。

 

動的システム開発手法【dynamic systems development method (DSDM)】...DSDM、ダイナミックシステム開発、ダイナミックシステム開発手法

タイトなタイムスケジュールと予算制約内で機能を提供することにフォーカスした、よりアジャイルなプロジェクトデリバリーフレームワークです。ソフトウェアおよび非IT関連プロジェクトの両方に使用できます。

DSDMは、以下の機能を提供することに重点を置いた8つのコアとなる原則に基づき構成されています。短いインターバルで実際のビジネスニーズに適うための機能、チームが適切なコミュニケーションを取り、意思決定する権限を与える機能、高品質保証のための早期・継続的テスト機能、変更の受容・統合機能、適切な制御を確保するためのモニター・文書化機能。

新製品開発【new product development (NPD)】

新たな製品、サービス、技術、プロセスを開発する(あるいは既存のものを革新する)、最初のアイデアからローンチまでのプロセスのこと。

新製品開発は以下の6段階に分けられます。アイデアスクリーニング(最も有望なアイデアの選択)、コンセプトテスト(実現可能性と市場調査、見込まれるユーザーの特定とコンセプトのテスト)、ビジネス分析(製品の収益性)、試作テスト、製品の実装、ローンチの6段階です。各段階にはゲートがあり、成果物を伴います。

製品開発のスピード化戦略【PACE methodology (PACE)】

マイケル・マクグラスの著書 『Next Generation Product Development(製品開発新時代)』で紹介された、新製品・サービス開発のためのゲート化された方法論。 PACEはProduct and Cycle-time Excellence(最高品質の製品とサイクル)の略で、7つの相関する要素により、プロジェクトの成功を保証し、市場投入までの時間を最短化します。

7つの要素は二つにグループ分けできます。一つ目は、プロジェクトマネジメントに関わる以下4つの要素に分けられます。1)ゲート化されたNPD(新製品開発)プロセス、2)プロジェクトに関するすべての決定権限を与えられた小規模なクロスファンクショナルコアチーム、3)整合性のある構築された開発プロセス 4)開発ツールと技術の効率的な使用

二つ目は、プログラム/ポートフォリオレベルの3つの要素です。5)製品開発決定のためのフレームワークを提供する製品戦略プロセス、6)包括的な技術マネジメント、7)プロジェクトの優先順位付け、プロジェクト間のリソース管理と機能能力とプロジェクト要件のフレームワークを提供するパイプラインマネジメント

 

ステージゲート【gated process】...ステージゲート法、ステージゲート方式、ステージゲート管理

ゲートプロセスでは、プロジェクトを小さなステージ・フェーズに分割し、それぞれをゲートで区切ります。 各ゲートで、プロジェクトの意思決定者が集まってプロジェクトをレビューし、特定の基準とその時点における情報に基づいて、プロジェクトを継続、停止、保留、リサイクル、修正するか否かを決定します。

3フェーズプロジェクトには、(1)仕様の発見、(2)開発/試作、(3)テスト/検証が含まれます。各ゲートには、1つまたは複数の成果物が対応しています。

ゲートプロセスは、新製品開発(NPD)プロジェクトでよく使用され、構造を提供し、低価値プロジェクトの早期終了を可能にします。

 

小規模なアジャイルプロジェクト管理フレームワークは、そのシンプルさと柔軟性のために非常に人気があり、技術的な慣行を規定していないため、他の方法と組み合わせてよく使用される手法。

スクラムは、30日間のイテレーション(「スプリント」と呼ばれる)と小規模(4〜9人のメンバー)の自己組織化チームを使用して、最高のビジネス価値を備えた機能的なソフトウェアを提供します。 スプリントの前に、チームメンバーは実装する必要があるバックログアイテム(スプリントバックログ)を選択して確認します。 スプリント中、各チームは毎日会議を行い、前回の会議以降に達成されたことと、優先的に処理または管理する必要がある障害について話し合います。(デイリースクラム) スプリントバックログがなくなり、新しいリリースを作り出せるようになると、管理者は開発を終了し、チームは必要なテスト、ドキュメント、トレーニングを実施します。

 

持続的イノベーション【sustaining innovation】

大小問わず、創造的な機能・進化が、既存の製品、サービス、技術、プロセスに継続的に統合されることによりもたらされるイノベーションのこと。

継続的イノベーションは、顧客価値を会社の最優先事項とする(したがって、株主価値など他の優先順位を下げた)企業レベルの戦略です。 組織の経営文化やプロセスに時に顕著な影響を与えます。

破壊的イノベーションとは異なり、継続的イノベーションは、業界のダイナミクスを根本的に変えることはなく、ヒエラルキーを混乱させることもありません。

 

シックスシグマ【Six Sigma】  

モトローラが開発したマネジメントフレームワークであるシックスシグマは、逸脱が100万件につき3.4未満になるまで欠陥の原因を特定・排除し、企業の最終製品を最高品質にすることを目指しています。

シックスシグマは、統計的手法とDMAIC / DMADV手法により、既存・新規プロセスを体系的に分析・改善します。

フレームワークの人気上昇とともに、「シックスシグマ」も進化し、改善に向けて統制されたデータ駆動型アプローチを使用して、組織の製品とプロセスを維持・開発できる、顧客のニーズに対応したものになりました。

 

エンタープライズ・プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント【enterprise project portfolio management (EPPM)】...EPPM、エンタープライズ・プロジェクト・ポートフォリオ管理

高レベルでより統合されたタイプのプロジェクト・製品ポートフォリオマネジメント。 EPPMには、新製品ポートフォリオ、コスト削減プロジェクトポートフォリオ、市場内製品ポートフォリオ、テクノロジーポートフォリオなど、さまざまなタイプのポートフォリオが含まれる場合もあります。EPPMには包括的で徹底したリアルタイム情報収集が必要なため、コンセプトは多くの場合、統合PPMソフトウェア(プラニスウェアなど)の戦略的使用と実装と共に議論されます。

 

 

エクストリーム・プログラミング【extreme programming (XP)】...XP、エクストリームプログラミング

難易度の高いプロジェクト管理や高度な開発スキルを重視する最初のアジャイルソフトウェア開発方法の1つ。

XPでは、コミュニケーション、シンプルさ、フィードバック、カレッジストラクチャーショートイテレーションの価値に基づいた12の技術的プラクティスにより、高品質の製品提供を可能にします。 顧客は、開発する機能(ストーリーカード)の定義と優先順位付けに深く関与します。小規模(12人以下)で構成された開発チームは、継続的なテストと計画、および短いフィードバックを繰り返し、短期間(1〜4週間)で出荷可能なソフトウェアを提供します。

 

ウォーターフォール手法【waterfall methodology】...ウォーターフォールモデル、ウォーターフォール開発、ウォーターフォール型、ウォーターフォール型開発  

プロジェクトがフェーズに分割された状態で、滝が下方に向けて一定の流れで落ちていく様と似た形態で順次続いてく製品開発方法のこと。

古典的な開発順序は、分析(または要件収集)、設計、実装、テスト、メンテナンスの5つのフェーズで構成され、それぞれチェックポイントと成果物とともに終了します。

アジャイル開発とは異なり、プロジェクトは現在のフェーズが完了するまで次のフェーズに移行できません。また、プロジェクト全体をゼロから開始しない限り、前のステップに変更を加えることはできません。 各ステップは詳細に文書化されており、チームメンバーが変更された場合にもプロジェクトの継続性は確保されています。全体的なプロセスは、体系的アプローチにより、当初より最終製品の明確な外観イメージを作成することを可能にします。

アジャイル開発 【agile metholodogy】 …アジャイル型開発技法、アジャイル開発手法 

プロジェクトチームが最初はシンプルなプロジェクトデザインで開発をスタートし、イテレーション(反復、1回の開発期間)と呼ばれる短期間のサイクルで開発を繰り返すことで機能追加していくソフトウェア開発の方法です。 各イテレーション終了後にもたらされた更新・テスト済であり出荷可能なソフトウェアについて、ユーザー、チーム及び外部関係者からのフィードバックを取り入れることで、プロジェクトステークホルダーは次のイテレーションの内容を決めます。 ウォーターフォール開発と異なり、アジャイル開発はプロジェクトのどの段階での変更にも対応でき、ユーザーや顧客からのフィードバックを早い段階で吸収できます。これにより、顧客の期待や市場の現実的なニーズを踏まえた製品を完成させることができます。