ビーム サントリーのグローバル商品化担当シニアディレクター エリック・シュエッツラー氏は、グローバルなプロジェクト管理プロセスを担当しています。2016年に彼と彼のチームは、同社の社内商品化プロセスとプラニスウェア展開のデザインを主導しました。
移し
(より明確にするために多少編集しています)
私の名前はエリック・シュエッツラーです。私はビーム・サントリーのグローバル商品化担当シニアディレクターです。
ビーム サントリーについて教えてください。(0:10~0:32)
ビーム サントリーは世界第3位のスピリッツメーカーです。そして私たちの使命は、世界を掻き立てるようなスピリッツブランドを作り上げることです。そして、世界中に約4,400名の従業員がいます。
私たちはシカゴに本社を置いています。私たちはサントリーホールディングス株式会社の事業会社です。私たちの年間売り上げは全体の約20%を占めています。
ビーム サントリーがPPMを取り入れたきっかけは何ですか? (0:34~01:24)
会社の規模が大きくなるにしたがって、多数のポートフォリオを保有することになり、プロジェクトやブランドのポートフォリオを管理するツールが必要になったためです。また、適切な時期に的確なレベルのリソースを投入し事業を進める目的もありました。
経営陣の課題となったのは、事業規模が拡大した今、いかにして効率化を実現するか、でした。与えられた期間に確保できるリソースのキャパシティーを超えたアイデアを抱え、事業規模を維持しながらプロジェクトの適正を判断するのは困難でした。それで今回の導入に至ったのですが、これは言うなれば、基本的なスタートアップモデルから革新的なモデルに進化するような経験でした。起業家精神を抱きつつ、極めて組織立ったやり方で事業展開が実現可能になりました。
なぜビーム サントリーはプラニスウェアを選びましたか? (01:25~01:42)
私たちがプラニスウェアについて一番気に入っているところは、私たちがしなければならない仕事に合うようにツールを構築できる、あるいはプラットフォームを構築することができるというところです。しかし、これまで私たちは自分たちの仕事のほうをシステムに合わせるようなやり方をしていました。
どのような実装方法でしたか? (01:44から02:16)
Planiswareの導入はすぐに採択され、契約を交わしてから実際の導入までに約1年、厳密に言うと10か月の導入計画をたてました。通常よりも導入までに時間がかかっているかもしれません。プラットフォームの変更だけでなく、人員とプロセスの変更も統合したかったので、1年間に2、3のマネジメント変更プログラムをマネジメントするといったやり方ではなく、一括して行いました。
マネジメントプランの変更を誰が管理しましたか? (02:20から02:48)
マネジメント変更については、スクリーンショットやトレーニング用のツールを用いたプラニスウェアのサポートのもと、ほとんど社内で行いました。しかしマネジメントプランの変更に関しては、社内のマネジメントプラン変更専門家のコンサルティングを受けた後、外部のプロジェクトマネジメント組織に委託しました。私個人の見解ではありますが、プロジェクトプランにかかる時間の半分をマネジメント変更戦略に費やせたことが本稼働成功のカギとなったのだと思います。
マネジメント変更戦略をどのように展開しましたか? (02:50〜04:18)
非常に早い段階で導入に賛同が集まりました。二人の後ろ盾がありました。ステークホルダーであるマーケティング最高責任者のCMOと、サプライチェーン最高責任者です。初期段階から彼らに加わってもらいました。彼らはメールでのやり取りや交歓会などで「今度こんなことをやる予定だ、こういった業務が生じるかもしれないからこれを進めている」といった話をしました。加えて、懇親会やハッピーアワーを開催し、参加者がシステムについて学べる機会を設けました。
また、組織内の一般社員からのメールでは読み落としがあるかもしれませんが、CMOからのメールであれば一読される可能性が高まります。これは実践してわかったことです。クリックスルー分析を用いて何人がメッセージをクリックして開いたかを確認しました。
マネジメント変更戦略の終盤では、Planiswareに触れる機会のない人でも4回はそれについて耳にしていたはずです。Planiswareを実際に扱うアクティブユーザーであれば、4回名前を聞くどころか、概要説明を受け、自分の役割に応じた詳細なトレーニングを受けていました。私たちは出張費と人件費をかけてユーザーのところに出向きました。電話で4時間かけて注意事項を話すのではなく、実際にユーザーのいる場所に立って、個別にトレーニングを行いました。もう一度当時に立ち返ってやり直すとしても、このことだけは変えません。常に物事を振り返って、何を変えるべきだったか顧みるのですが、マネジメント変更と組織内における導入に重きを置いたことは非常に意味があったと思います。
マネジメント変更計画をどのように開発しましたか? (04:20〜05:24)
実装に合わせてマネジメント変更戦略を開発しました。Planiswareによるスプリントを実行しながら、実際の実装がどのように進むかを確認し、ツールの機能を学びました。それと同時にマネジメント変更計画を構築しました。先ほどお話しましたが、シニアリーダーに早い段階で関わってもらい、メッセージ発信を担ってもらうことが肝心でした。本稼働が近いことや変更が生じたことを発信してもらうことで、稼働がスムーズに進みますから。こうして活性化させようとしたのです。すでに様々なレベルのコミュニケーションが実現していましたが、それだけでなく、「これから変更を加えるので、業務形態の変更をお願いします。これが変更の生じる理由です」といった指示ができる、かなり高い地位にある人材が必要でした。例えば、一般社員のエリックや彼のチームの誰かが「業務形態の変更をお願いします」と言ってきたら、まずはその理由を尋ねますよね。そうではなくて、シニアリーダーから話をされたら理解も期待もされますし、その次に何をすればよいのか、についても話を進められます。変化の拒絶ではなく、生産的な会話が生まれるのです。
今現在、ビーム サントリーはどのようにPlaniswareを活用していますか? (05:26〜06:08)
すべての商品化プロジェクトにPlaniswareを使っています。つまり、消費者の手に渡る商品はすべてPlaniswareのシステムを経過しているのです。常時400~450のプロジェクトがアクティブな状態です。それから、24人のプロジェクトマネージャーと管理権限を持つ2人のアドミニストレーターからなるチームがあります。アクティブなユーザーベースは550人程度です。アクセス頻度は様々で、月一の人もいれば、毎日アクセスする人もいます。組織内での役割やプロジェクトの業務内容によってシステムとの親和性・必要性はそれぞれです。
Planiswareによりどのような点が簡素化しましたか? (06:12〜07:04)
Planiswareが貢献してくれたのは、人、プラットフォーム、そしてプロセスの連携という点です。この3つが合わさることで、業務がかなりやりやすくなりました。プラットフォーム、Planiswareは業務遂行の基盤のようなものだと私は考えています。
システム操作には適切なスキルが必要ですし、ビジネスにおける意思決定にも適切なスキルが必要です。Planiswareが私たちに適したプラットフォームであると思えるのは、初期段階で効率化を進めることができる点です。適切な人材を適切な業務に配置し、管理業務を軽減することで、人材レベルを「上げる」ことができますし、付加価値の高い業務に従事できるようになります。プロセスに関しては、システムが柔軟に対応してくれたおかげで、システムが可能だと示すことに従うのではなく、自分たちの望むようなプロセスを実現させることができました。
通常業務ではどのように使用されていますか? (07:07〜08:16)
Planisware is used every minute of every working day, I could say. I mean, there's not a time at this point where I don't walk by one of our project managers' desks and see Planisware up.
Planiswareは毎営業日、常に使用されています。プロジェクトリーダーのデスクを見てPlaniswareが起動していないことがないくらいです。オフィスでも在宅でも、どこにいてもSaaSアプリケーションにアクセスでき、問題が生じることもありません。シングルサインオンなのでアクセスも簡単、社員は朝起きてすぐPlaniswareにアクセスしていることが多いです。Planiswareにアクセスし、To Doリストをチェックし、今日しなければならないことを把握するのを習慣にしています。例えば、プロジェクトマネージャーならば、Planiswareでタイムラインを確認し、懸念事項はないか、何か対処する必要があるかを確認します。本当にこのツールが私たちの「ソース・オブ・トゥルース(信頼できるデータソース)」であると実感しますね。
このように、Planiswareの日常的な使用率はコアユーザーグループ内において非常に高いです。月一回のユーザーであれば、毎日チェックインしているわけではありませんが、いつチェックインすればいいのかわかるよう、重要な通知メトリクスを設定しています。ビーム サントリーにおいてPlaniswareは日常の一部をなす、業務遂行に不可欠のものだと私は考えています。もはや新しいツールという枠を超えた、プロジェクトマネジメントの方法そのものと言えるでしょう。