90年以上にわたり、UCB社は、てんかんやパーキンソン病などの重篤な疾患に苦しむ人々の生活の改善に取り組んできました。現在、従業員1万人を擁するグローバル中堅バイオ医薬品企業として、イノベーションを通じたオペレーション変革に注力しています。
そして過去15年以上にわたり、Planiswareは、同社のプロジェクトおよびポートフォリオ・マネジメント・プロセスの最適化を支援し、目標の着実な達成に貢献してきました。UCB社のITプランニングおよびプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの責任者であるジェフ・カステルズ氏と、Planiswareのプロジェクトディレクターであるブノワ・スリエが、長年にわたるパートナーシップと、それがどのように同社の将来のイノベーションへの備えを可能にしてきたかを語ります。
「UCBでは、重篤な疾患を抱える患者さんの生活の質の向上に注力しています。しかし、時間の経過とともに、当社のプロジェクトマネジメントシステムが、事業の規模や複雑性を支えるには十分ではないことが明らかになりました」 とジェフ氏は話します。
Planisware導入以前、プロジェクトマネジメントの環境は分断されていました。各部門が、連携していないシステムを使用していたため、進行中のプロジェクト全体を把握することが困難でした。こうした分断は透明性を損ない、意思決定のスピードを低下させていました。特にその影響は、中核領域である研究開発、製造・サプライチェーン、そしてITにおいて顕著でした。
「Planiswareに期待したのは、すべてのシステムを1つの統合ツールへと集約することでした。より良い意思決定を支えるためには、すべてのプロジェクトデータにわたる完全な透明性と可視性が必要だったのです。」とジェフ氏は語ります。
6,000人のユーザーが9,000件のプロジェクトを管理
長年にわたり同社と緊密に連携してきたブノワは、この協業がどのように発展してきたかについて次のように語ります。「UCB社が初めてPlaniswareを導入した当時、ユーザーはわずか15名でした。現在では、6,000人以上のユーザーが9,000件のプロジェクトを管理しています。」オペレーションの規模は飛躍的に拡大しましたが、この成長は決して容易なものではありませんでした。
UCBの成功を支えた重要な要因の1つが、Planiswareの柔軟性です。「このシステムは、創薬からITに至るまで、各機能領域における異なるガバナンス体制やプロジェクト・マネジメント・プロセスに対応しています。この柔軟性により、各チームは自らのニーズに合わせてツールを活用しながら、組織全体の足並みを揃えることができます。」とジェフ氏。
しかし、複雑化するにつれて、パフォーマンスやデータ品質に関する課題にも直面するようになりました。「多くのカスタマイズと過去データを抱えていることは認識しており、それらがパフォーマンス低下の要因ではないかと考え始めました。ユーザーの利用定着にはパフォーマンスが極めて重要です。システムが遅ければ、人は使わなくなってしまいます。」 とジェフ氏は続けます。そこでPlaniswareチームは、監査を実施しました。
「ここの監査は非常に示唆に富むものでした。利用状況、パフォーマンス、データ品質を分析し、改善可能な領域を複数特定しました。短期・中期・長期それぞれの施策も明確になりました。」 とジェフ氏。
監査によってすぐに得られた成果の1つが、システム起動時間を50%短縮し、ガントチャートの表示速度を5倍に向上させたことでした。「これらのパフォーマンス改善はユーザー満足度に大きな影響をもたらしました。しかし同時に、データ品質周りの根深い課題にも取り組む必要があると認識しました。」 と同氏は加えます。
データ品質・データ品質・ データ品質
データ品質は、特にこの業界において軽視できません。「データ品質の低さがシステムにこれほど大きな影響を及ぼしているとは、私たち自身も驚きました。質の低いデータを入力すれば、得られる結果もまた信頼できないものになります。自社のデータが求められる水準に達していないという現実に向き合う必要がありました。」とジェフ氏は語ります。
データ品質の向上に注力した大きな理由の1つが、予測分析の活用を見据えていたことでした。続けて、「予測分析を検証するための実験的なプロジェクトを立ち上げましたが、正確なデータがなければ信頼性の高い予測はできないことをすぐに思い知らされました。この経験が、全社的にデータクレンジングを推進する強い後押しとなりました。」と話します。
データ品質の向上は、組織内の信頼にも関わる課題となりました。同氏は、「信頼性こそが鍵です。高品質なデータがなければ、特にバイオ医薬品のようにコンプライアンス要件の厳しい分野では、事業全体がリスクにさらされかねません。大きく前進していますが、まだ取り組むべき課題は残っています。」と付け加えます。
UCB社はミッションの実現に向けて歩みを進める中、Planiswareの活用をさらに最適化することに引き続き注力しています。「私たちの目標は、パフォーマンスとデータ品質をさらに強化することです。マーケティングやコマーシャル部門など新たな部門からの関心も高まっており、ユーザーの利用定着を一層促進していきたいと考えています。」と同氏は言います。
最終的に描くビジョンは、予測分析を活用することで、リソース予測や予算見通しの精度を高め、より現実的なスケジュール策定を可能にすることです。「高度な機能の導入に向けた基盤整備を進めていますが、その前提となるのは、揺るぎないデータとプロセスの確立です。」と同氏は語ります。
UCB社とPlaniswareが描くパートナーシップの未来
UCB社はPlaniswareとの取り組みを継続する中で、過去15年間に築いてきた基盤のさらなる強化に注力しています。すでにパフォーマンス改善に着手し、データ品質への取り組みも改めて強化される中、予測分析をはじめとする高度な機能の活用に向けた準備を整えつつあります。
Jこのパートナーシップを成功へと導いてきた要因についてジェフ氏とブノワの両名は次のように振り返ります。「長年にわたり協働してきましたが、特に際立っているのは、私たちの間に築かれた相互の信頼です。これは単なるベンダーと顧客の関係ではありません。同じチームとして取り組んでいるのです。」とブノワが述べると、「透明性が成功の鍵でした。互いの声にこれまで以上に耳を傾けるようになったことで、大きな違いが生まれました。私たちは共通の目標のもとで足並みを揃えており、それこそがこれまで数多くの成果を実現できた理由です。」とジェフ氏もこれに同意します。
未来を見据えるUCB社にとって、Planiswareは今後もイノベーションの推進、プロジェクトマネジメントの高度化、そして最終的には世界中により良い治療成果を届ける取り組みを支えていきます。